2016年5月5日木曜日

VICS情報

VICSセンター(一般財団法人 道路交通情報通信システムセンター)は、1995年に設立されて以降、FM多重放送によりカーナビ等の車載機を通じて、渋滞や交通規制などのVICS情報をリアルタイムでドライバーに提供してきた。そして設立から20周年となる2015年4月23日、VICSセンターは、従来のVICSに加え、VICS WIDEという新しいサービスの提供をスタートした。

このVICS WIDEは、これまで最大50MBだったFM多重放送の伝送容量を、約2倍の最大100MB程度に拡大し、よりユーザーに役立つ情報を提供できるようにしたもの。

VICS WIDEに追加された主な新サービスは以下の4つだ。

一般道のリンク旅行時間の提供

  1. プローブ情報を活用した渋滞・旅行時間情報の提供
  2. 緊急情報(特別警報)の提供
  3. 気象・災害情報の提供
交差点から交差点までの区間などリンク番号で区切った一定の区間の通過にかかる所用時間のこと。これまでも一般道のリンク旅行時間を提供していなかったわけではなかったが、受信するにはカーナビ側に光ビーコン受信機が必要だった。


それがVICS WIDEではFM多重放送で受信できるようになる。リンク旅行時間がわかることで、カーナビ側は光ビーコンを備えていなくても、FM VICS(WIDE)を受信できれば、渋滞を回避するルートの探索が可能になるわけだ。

では、どうすればクルマの中でVICS WIDEの情報を得られるのか。ビーコン受信機等は不要になり、FM多重VICSチューナーだけでいいのだが、残念ながら従来のカーナビのVICSチューナーでの受信は不可能だ。

★従来のFM多重チューナーは非対応。対応チューナーが必要

というのもVICS情報は文字情報、図形情報、地図情報ごとにサービス識別符号が付いていて、従来のVICSでは4、5、6番のサービス識別符号で提供していた。新しいVICS WIDEはそれに加えて、8と9番のサービス識別符号を使う。その増えた符号を認識できるチップを備えたVICSチューナーだけが、VICS WIDEのサービスを受けられるわけだ。



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