IPv6における「ローカルIPアドレス」の付け方は、IPv4のように手動で決めて割り当てる必要はなく、基本的にはネットワークに接続するだけで「自動的に生成・設定」されます。
IPv6のローカル向けのIPアドレスには、目的別に2種類の規格があります。それぞれの特徴とアドレスの決定方法は以下の通りです。
1. リンクローカルアドレス(LLA)
同じネットワークセグメント(ルーターを越えない範囲)だけで通信するためのアドレスです。IPv6が有効な機器であれば、何の設定をしなくても必ず自動生成されます。
- アドレスの始まり: 必ず fe80:: から始まります。
- 決まり方: 前半の64ビットが fe80::(正確には fe80::/10)で固定され、後半の64ビット(インターフェースID)は機器のMACアドレスやランダムな値から自動的に算出されます。
- 用途: ルーターを介さない同一LAN内の機器同士の通信、ネットワークの初期設定など。
2. ユニークローカルアドレス(ULA)
IPv4の「プライベートIPアドレス(192.168.x.x など)」に最も近い存在です。社内LANなど、複数のルーターをまたぐ大きな組織内ネットワークで、インターネットには出さない独立したアドレスを使いたい場合に設定します。 [1]
- アドレスの始まり: 必ず fd00:: から始まります(厳密には fc00::/7 のうち、実質使用される fd00::/8)。 [1]
- 決まり方: グローバルで重複しないよう、推奨されるアルゴリズム(ランダム生成など)を用いて
fdXX:XXXX:XXXX::/48 のような独自のプレフィックス(ネットワークの住所)を自分で決定します。
- 機器への割り当て方:
- 自動設定(SLAAC): ルーターに上記のアドレスプレフィックスを設定しておけば、ルーターが配下の機器に情報を通知し、各機器が自動的にアドレスを生成します。
- 手動設定: サーバーなどでアドレスを固定したい場合は、PCやサーバーのネットワーク設定から手動で fd00:: から始まるアドレスを入力します。
💡 PCでローカルIPv6アドレスを確認・有効にする方法
Windows 10/11などの主要なOSでは、標準でIPv6が有効になっており、すでに自動でアドレスがついています
状態の確認手順(Windowsの場合)
- コマンドプロンプトを開きます(スタートメニューで「cmd」と検索)。
- ipconfig と入力してエンターキーを押します。
- 表示された項目の中に
「リンクローカル IPv6 アドレス」 があり、fe80::...
というアドレスが表示されていれば、すでに自動設定が完了しています。
もしIPv6が無効になっている場合は、Windowsのネットワーク接続プロパティから「インターネット
プロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6)」にチェックを入れることで有効化できます。
- 自宅のLAN内で機器同士を通信させたい(基本は自動の「fe80::」で動きます)
- サーバーのIPを固定のプライベートIPにしたい(「fd00::」の手動設定が必要です)
- Ciscoなどのルーターの構築実験をしている
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